ABBA RESORTS IZU坐漁荘

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所在地静岡県伊東市八幡野1741
期 間2018年3月〜2019年4月
面 積1600m2
発注者株式会社JPM
業務領域基本設計、実施設計、設計管理
協 働JPM(建築/インテリア設計)
石井工務店(建築施工)
藤原造園(造園施工)

森に抱かれた温泉宿


台湾に本拠地を置く「ABBA RESORTS」が日本での第1号ホテルに選んだ伊豆・浮山温泉の“坐漁荘”。
約50年の歴史を持つ老舗旅館を大規模リニューアルした2014年、プール・ジャグジー・露天風呂付きヴィラの2018年に引き続き、森に囲まれた新築ヴィラの計画である。
海へとつながる敷地南の大きな谷筋にはクスノキの大径木を主とした森があり、野鳥の声や木漏れ日、相模湾に打ち寄せる波音など静かに時間を過ごすことが楽しめる。このゆったりとした景観をいかし、坐漁荘コンセプトの“日本と親しむ情緒に憩う”を湯につかりながら森を浴びることで体感できる宿である。

3つの森、3つのヴィラ


本ヴィラは海へとくだる道路沿いに連棟タイプの建築施設を配し、全てのアクセスが段差のないユニバーサルデザインのアクセスとするため、各棟のフロアレベルが約1m異なる。そのため南側の森の風景も見え方が異なり、一番海から遠いヴィラは高台から俯瞰するような景観を眺めることができ、一番海に近いヴィラは林立するクスノキの間に坐しているような感覚を味わうことができる。三者三様の森の雰囲気に合わせたファサードデザインとし、高台の明るいヴィラはサクラやサルスベリなどの花木と芝生による構成で、陽光に映えるデザイン。中間のヴィラは大きな藤棚とクロチクやイロハモミジに囲まれたアプローチを抜ける陽と陰の雰囲気を併せ持つデザイン。一番海に近いヴィラは上部を覆うクスノキの木陰でも映えるヒメシャラやヤマボウシ、シロヤマブキなど白の印象が際立つ配植落ち着いたデザインである。
南の森はツル伐りや剪定を主とした整備にとどめ、ランドスケープによる和のおもてなしとして温泉×森林浴を裸で楽しめるヴィラである。
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